コンサルタントとはどんな仕事?仕事内容や年収などを徹底解説
- 2021/11/27
- コラム
コンサルタントという仕事があることを知っていても、その仕事内容について詳しく知っている方は少ないかもしれません。コンサルタントとは、クライアント(法人)が抱える課題や問題を洗い出し、改善策を提案する仕事です。
本記事では、コンサルタントとはどのような仕事なのか詳しく解説していきます。合わせて、コンサルタントの職位、フリーランスのコンサルタントになる方法などについても解説していきます。
コンサルタントとは
コンサルタントとは、戦略、会計、経営、組織、IT、人事などの企業が抱える課題を解決するため、コンサルティング(相談、企画、立案)を行う仕事のことです。コンサルタントは、特定分野や業界について深い知識を持ち、クライアント(法人)の相談に乗ります。
コンサルタントの発祥はアメリカで、日本には外資系ファームの進出によって普及しました、現在の日本では外資系ファームの他、日系ファームも数多く存在します。
コンサルタントが属するコンサルティングファームには、以下の種類があります。
総合系
総合系のコンサルティングファームは、会社規模が大きく、戦略立案から実行支援までを担当します。扱う分野は、IT、組織人事、医療など多岐にわたります。
総合系に属するコンサルタントは、それぞれのコンサルタントが得意分野、ないし専門分野を持っていることが多いです。
戦略系
戦略系のコンサルティングファームは、クライアントに対して上流工程(戦略立案)を担当します。戦略系に属するコンサルタントは、少数精鋭の大規模プロジェクト型コンサルティングを行います。
シンクタンク系
シンクタンク系のコンサルティングファームは金融機関、大手証券会社を親会社にもっています。シンクタンク系に属するコンサルタントは、大手企業グループのノウハウを活かしたコンサルティングをウリにしており、戦略立案、ITなど幅広く担当します。
国内独立系
国内独立系のコンサルティングファームは、中小企業の経営者に対して主に相談を請け負っています。国内独立系に属するコンサルタントは、経営者に対してマーケティング、人事、会計など多岐にわたる支援を行っています。提案が机上の空論にならないよう、上流工程だけでなく、下流工程(実行支援)までサポートを行うことも多いです。
IT系
IT系のコンサルティングファームは、IT戦略、ERPの導入コンサルティングなどを行っています。IT系に属するコンサルタントは、事業戦略立案、実行支援だけではなく、BPO、システムインテグレーションを行うこともあります。
人事系
人事系のコンサルティングファームに属するコンサルタントは、人事、組織、研修、教育などに関する課題を解決に導きます。戦略実行までのコンサルティングの他、人事制度にまで関わることも少なくないようです。
コンサルタントの職位
コンサルタントにもそれぞれ職位があります。ここでは、コンサルタントの職位について説明を行う他、各職位の平均年収についても説明していきます。
アナリスト
アナリストとはコンサル経験が3年以内の人たちを指します。新卒でコンサルティングファームに入社した場合、入社3年ほどはアナリストという位置付けになることが多いです。
ベース年収は500万円から800万円です。
コンサルタント
コンサルタントはコンサル経験が6年以内の人たちのことを言います。コンサルティングファームでは中堅社員といった位置付けでしょう。
ベース年収は900万円~1300万円になります。
マネージャー
マネージャーはコンサル経験が10年前後ある人たちのことを言います。後輩を指導する立場になったり、役職が付いたりする職位でもあります。
ベース年収は1400万円~2000万円と言われています。
プリンシパル
プリンシパルとは最上位クラスのコンサルタントであり、共同経営者クラスの立場にあるコンサルタントのことを指します。
ベース年収は1700万円~2500万円程度です。
パートナー
パートナーとは、コンサルタントであり、かつファームの経営者である人を指します。コンサルティングファームの役員クラスの人たちと考えて良いでしょう。
パートナーの年収は2500万円以上とも言われています。
フリーランスのコンサルタントになるには
コンサルタントの働き方は企業に所属するスタイルだけではありません。企業に属さず、フリーランスのコンサルタントとして働かれている方も多くいらっしゃいます。
ここでは、フリーランスのコンサルタントになるにはどうすれば良いか解説していきます。
求められるスキル、資格
そもそも、コンサルタントになるにあたって、定められた資格はありません。しかし、各業界での経験や、経営学の修士以上の学位があると、コンサルタントとして働く上で役立ち、かつクライアントからも安心して仕事を任せてもらえます。
フリーランスのコンサルタントとして働くためには、3年以上のコンサルタントとしての実務経験が必要だと一般的に言われています。コンサル未経験の方がゼロベースの状態で、フリーランスのコンサルタントを名乗ってもクライアントはつかないでしょう。
個人で働く場合、ファームに在籍しているよりもはるかに、顧客から信頼を得ることが難しくなります。そのため、過去に在籍していたファーム名や、業績、経歴などが、フリーランスのコンサルタントとしてやっていく上で重要です。
フリーランスのコンサルタントには、高いコミュニケーションスキルも求められます。コンサルタントとは顧客が抱える課題を聞き出し、解決策を提案する仕事です。そのため、問題点を聞き出し、相手に対して解決策を分かりやすく伝えられるコミュニケーション能力が不可欠なのです。
仕事の獲得方法
ファームに所属しているコンサルタントは、会社から仕事を自動で割り振ってもらえます。しかし、フリーランスのコンサルタントは、自ら仕事を獲得していかなければなりません。
ここでは、フリーランスのコンサルタントが仕事を獲得する方法を紹介していきます。
・人脈を活用する
コンサルティングファーム時代に築いた顧客や上司との良好な関係の中で、仕事を依頼してもらえることがあります。たとえば、過去に担当したクライアントから、フリーになっても対応してほしいとお願いされるケースも少なくありません。
・エージェントを活用する
フリーランスのコンサルタントの多くがエージェントを活用し、仕事を得ています。エージェントに登録しておくことで、スキルや業績に合った仕事を紹介してもらえます。
・クラウドソーシングサイトを利用する
クラウドソーシングサイトの中には、コンサルタントの求人もあります。しかし、コンサルタントは信用第一の仕事であるため、クラウドソーシングで仕事を探す場合も実績・業績などが重要になります。
まとめ
近年、就活生の間でも人気急増中のコンサルタント。コンサルタントはクライアントが抱える悩みに対して戦略立案を行ったり、クライアントが課題を解決するまで根気よく支援を行ったりします。中小企業の経営者の中には「コンサルタントのおかげで、経営が安定した」と喜びの声を上げる方も少なくありません。
コンサルタントは給与水準が平均よりも高く設定されています。また、実力によってはフリーランスとしても活動できるため、働き方の選択肢は多岐にわたると言えるでしょう。
コンサルタントと一口に言っても、ファームによって扱う業界、職場の雰囲気が大きく異なります。コンサルタントに興味のある方は、まずは自分がコンサルタントとしてどのような支援を行いたいか考えてみると良いでしょう。