日本のZ世代は社会貢献に対する意識が高い。
という話をよく聞く。
ソーシャルグッドな取り組みをPRし、採用におけるブランディング役立てようとする企業も多い。
しかし僕は、この発想は少し安易ではないか思っている。
日本の若者が就職で企業の社会貢献度を意識するとしたら、それは「せめてそのくらいは…」という諦めの感情に近い。
この30年、経済的にはゼロ成長に近い日本。
個人の所得も、子供のお小遣いも上がっていない。
経済的な豊かさが望めないなら、せめて自分の仕事は社会的には意義のあるものであってほしい。
日本のZ世代が持っているのは、そんな後ろ向きな社会貢献意識ではないだろうか。
欧米のZ世代が持つ社会貢献意識とは少し違う。
そんな意識を可視化できないかと、Z世代の調査パネルでこんな質問をしてみた。
平均年収に満たないが、社会貢献になる仕事と、社会貢献にならないが、平均年収は超える仕事。
どちらを選ぶかと聞くと、後者を選ぶZ世代が7割を超えた。
薄給だけど社会貢献になっているからいいよね!?
ではなく、まずは安心感が得られる程度の個人所得。その上で社会貢献意識を育てていくのが、企業の責任だと思う。