フリーランスエンジニアと会社員エンジニアの違いは?働き方や収入などの特徴
- 2022/4/22
- コラム
エンジニアとして働いている人や、エンジニアとしてこれから働きたい人の中には、フリーランスと会社員のどちらの働き方がよいか悩んでいる人もいると見受けられます。それぞれの働き方にメリットがあるゆえに、自分に適した働き方が決められないという人も少なくないはず。
そこで本記事では、フリーランスエンジニアと会社員エンジニアの違いを説明した上で、二つの働き方について比較しながら説明します。
フリーランスエンジニアと会社員エンジニアの違い
フリーランスエンジニアと会社員エンジニアの最も大きな違いは、組織に属しているかどうかという点といえるでしょう。会社員エンジニアが企業や公的機関に属しているのに対し、フリーランスエンジニアは組織に属していません。
以下、フリーランスエンジニアと会社員エンジニアの違いについて3つの観点から見ていきましょう。
働き方
働く場所や勤務時間についてですが、フリーランスエンジニアは自分で決められることがほとんどです。クライアント先で仕事をするフリーランスエンジニア向けの案件も中にはありますが、多くの案件が自分の好きな場所、かつ時間に仕事できる条件となっています。
対して、会社員エンジニアの場合、勤務時間や場所が決まっていることが多いです。最近では、リモートワークを導入している会社やフレックス制を導入している会社も多いですが、会議などで出社の必要があったり、勤務時間がある程度定められていたりすることがほとんどであると見受けられます。
また、フリーランスエンジニアは自分が好まない仕事について、引き受けないという選択もできます。対して、会社員エンジニアは会社の指示に従って業務を行うため、自分の好みや気分などで仕事を決めることはできません。
収入
プロエンジニアの調査によると、会社員エンジニアの中で最も多い年収が550万円、フリーランスエンジニアの中で最も多い年収が660万円ということが明らかになりました。
フリーランスについてボーナスのなさがデメリットとして指摘されることも少なくありません。しかし、フリーランスエンジニアの中には会社員エンジニアよりも多くの報酬を毎月得ており、ボーナスがなくても会社員エンジニアを超える収入を得ている人は多くいるといえます。
フリーランスエンジニアのメリットとデメリット
フリーランスエンジニアのメリットとデメリットを紹介します。自由な働き方が実現できると憧れられることも多いフリーランスエンジニア。しかし、メリットだけではなく、デメリットもあるのでよく確認してください。
フリーランスエンジニアのメリット
フリーランスエンジニアのメリットは以下の通りです。
・報酬が割高
フリーランスエンジニアと会社員エンジニアのスキルが同等の場合、フリーランスエンジニアの方が会社員エンジニアよりも高収入となることがほとんどです。フリーランスエンジニアは得た利益がそのまま自分の収入になるため、手元に入るお金が多くなります。
ボーナスはありませんが、月収がそもそも高いので、会社員エンジニアよりも年収が高いというケースも珍しくないのです。
・エンジニアとしての経験値が上がる
フリーランスエンジニアは案件ごとにクライアントと契約を結ぶため、さまざまな現場に出向き、多様な仕事をこなすことが求められます。そのため、スキルアップにもおのずと励むことになるでしょう。
フリーランスエンジニアは多くの現場で働き、さまざまな企業と関わるため、エンジニアとしての経験値が上がりやすいです。
・ライフワークバランスを保ちやすい
フリーランスエンジニアは自分の好みやスケジュールに合わせて仕事を選ぶことができます。状況によっては「来月、プライベートが少し忙しいから、仕事を減らしたい」という考えも通ります。
ただし、自身のライフワークバランスばかりを重視するエンジニアは継続して依頼をもらえなくなることもありえます。また、初心者のエンジニアの場合、仕事を選り好みしていると、生活する上で十分なお金を稼げないので注意が必要です。
フリーランスエンジニアのデメリット
フリーランスエンジニアのデメリットは以下の通りです。
・収入が不安定
会社員よりも稼げているフリーランスエンジニアも多いですが、安定性には欠けています。会社都合でプロジェクトを継続してもらえないことや、次の仕事が見つからず長期に及び収入が途絶えてしまうことも。
収入を安定させるためにはスキルはもちろん、人間性も重要なポイントです。
・福利厚生が手薄い
会社員エンジニアには厚生年金や失業保険などがありますが、フリーランスエンジニアにはありません。案件が途絶えた期間、失業保険を受けられるわけではないので注意が必要です。
また、フリーランスエンジニアは国民年金に加入することになるため、年金受給額は会社員よりも少なくなります。
会社員以上の年収があっても、お金を使うことに将来を見据えて躊躇してしまうフリーランスエンジニアも少なくないはずです。
会社員エンジニアのメリットとデメリット
安定した働き方ができるというイメージの会社員エンジニア。会社員エンジニアにはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
会社員エンジニアのメリット
会社員エンジニアのメリットは以下の通りです。
・手厚い社会保険や福利厚生の対象になる
会社員エンジニアは失業した場合、失業保険を受給できます。また、育児や介護で休暇を取りたい場合、育児休暇や介護休暇を取得できます。
また、会社によっては独自の福利厚生を導入しており、福利厚生の一貫として宿泊施設などを低価格で利用できることもあります。
・金融機関の審査が通りやすい
会社員エンジニアは給料が安定しているため、クレジットカードや住宅ローンの審査に通りやすいといわれています。会社員エンジニアとフリーランスエンジニアで年収が同じ場合、会社員エンジニアの方が金融機関の審査において有利になることが多いです。
・周囲に頼れる環境がある
会社員エンジニアは社内の教育制度を利用できる他、分からないことがあれば同僚や上司に相談できます。
仕事の苦楽を共にできる仲間がいる環境で働けるのは、心強いものでしょう。
会社員エンジニアのデメリット
会社員エンジニアのデメリットは以下の通りです。
・自由に働けるとは限らない
近年、IT系の企業の多くにリモートワークが導入されるなど、自由度の高い働き方に移り変わりつつあります。とはいえ、会社員エンジニアの場合、自分の都合を優先した働き方は難しいといえます。
また、業務を選り好みしたり、理由なく拒否したりすることも認められないでしょう。
・努力が収入に結びつくとは限らない
会社員エンジニアの場合、自分の努力が収入に結びつくとは限りません。また、多くの会社には予算がある他の社員との公平性が求められるため、優秀な社員であっても限りなく昇給することはないと考えられます。
どんな人が向いているのか
ここでは、フリーランスエンジニアと会社員エンジニア、それぞれ向いている人の特徴を紹介します。
フリーランスエンジニアは自由度の高さが利点である一方、管理してくれる人がいないというデメリットがあります。そのため、自己管理能力や、スケジュールに従って自ら動ける人に向いています。また、スキルアップを楽しめる人や向上心のある人は、高収入を得やすいと見受けられます。
会社員エンジニアは安定性を求める人におすすめです。また、仲間やチームメンバーとともに仕事をすることを好む人や、チームで何かを成し遂げることにやりがいを感じる人にも合った働き方といえるでしょう。
まとめ
本記事では、フリーランスエンジニアと会社員エンジニアについて比較しながら解説しました。フリーランスエンジニアにも会社員エンジニアにもメリットとデメリットがあります。
自身の目標や理想とする働き方に合う方を選択をすることが重要です。いずれの働き方を選択するにしても、デメリットについて理解しておくことで大きな不満を抱かず働けるはずです。