IoTエンジニアになるには!資格は必要?仕事内容や必要なスキルなど
- 2022/1/14
- コラム
近年、IoTという言葉を耳にする機会が増えてきました。IoTとはモノとインターネットを接続することをいいます。
IoTによって遠隔操作やモニタリングが可能となることで、私たちの暮らしはより利便性が富むと期待されています。私たちにIoTが身近になるほど、IoT事業に従事できる人材のニーズは高まります。
そこで、本記事では、IoTエンジニアについて詳しく解説していきます。IoTエンジニアに必要なスキルの他、求人が多い業界、仕事内容、IoTエンジニアになるための有利な資格などについても解説しますので参考にしてみて下さい。
IoTエンジニアとは
IoTエンジニアとは、IoTに関係する製品、及び技術を開発する仕事です。近年、IoTはあらゆる業界において注目されており、暮らし、交通、医療、物流など様々な領域で導入されています。
例えば、冷暖房機器に搭載されたIoTは、電源を消し忘れたことに外出先で気付いた場合、自宅に戻らなくともスマートフォンから電源を切ることができます。電気代が上がることを防げるだけでなく、環境問題にも効果的です。
また、医療の分野では、医者は遠隔にいる患者の状態がIoTによってリアルタイムで分かるようになりました。また、ベッドにIoTを搭載することで、患者の睡眠、覚醒状況などを把握できます。
IoTエンジニアは、上記で紹介したような社会におけるIoTに関するシステムを支えています。いわば、IoTエンジニアとは縁の下の力持ちといえるでしょう。
IoTエンジニアに必要なスキル
前述したように、活躍の幅が広いIoTエンジニアですが、IoTエンジニアになるためにはどのようなスキルが必要なのでしょうか。
ここでは、IoTエンジニアになるために必要なスキルを紹介していきます。
ネットワークに関するスキル
IoTにおいてインターネットとクラウド環境の活用が大前提となり、ネットワークに繋げるための知識やスキルも重要です。IoTエンジニアはWi-Fi、モバイル通信だけでなく、無線系のBluetoothなども活用します。
リアルタイムで通信処理を行う際はネットワークに繋げることはもちろん、データの送受信を効率よく行えるだけの知識やスキルが求められます。
制御、組み込み系のスキル
IoTを導入するためには、家電やシステムにセンサーをはじめとした機能を導入しなければなりません。
組み込みシステムを開発するにあたり、C言語、C++、Javaといったプログラミング言語の他、Windows、Android、Linux、iOSなどといったOSの知識が必要になります。
機械学習、AIに関するスキル
IoTでは、取得したデータの特徴を可視化してつかみ、AIにおける認識、及び予測をシステムに組み込んで役立てられるかが重要です。
IoTにおける上記の課題をクリアするにあたり、機械学習、AIに関連するスキルや知識は不可欠です。機械学習、AIに関する深い知識を持つ人は、IoTエンジニアとして重宝されるでしょう。
セキュリティ対策のスキル
開発途中ともいえるIoTにおいてセキュリティ対策は、大きな課題となっています。モノをネットワークに接続すれば便利になる反面、外部からの攻撃、情報漏洩のリスクと隣り合わせになることを忘れてはなりません。
ネットワーク、システムに関する安全性の他、システムを安定的に機能させられるインフラ知識が求められます。
アプリケーション開発スキル
IoTエンジニアもパソコンやスマートフォンなどで利用できるアプリケーションの開発を行うこともあります。
IoTエンジニアにはアプリの開発スキルは必要不可欠ではなく、アプリの開発を行う職場へと転職を目指す場合に限られます。
IoTエンジニアの求人が多い業界
様々な業界においてIoTエンジニアは求められていますが、その中でもIoTエンジニアの求人が特に多い業界があります。
ここでは、IoTエンジニアの求人が多い3つの業界を紹介していきます。
IT企業
就職難が問題となっている今日ですが、情報処理、通信技術者の求人倍率は右肩上がりとなっています。そして、IT人材のニーズは今後ますます高まると期待されています。
日々新しい技術が出てくるIT業界では、IoTエンジニアとして世の中のテクノロジーを支える人材を求めています。。また、ベンチャー企業の中には、ドローン事業の立ち上げを行っている企業も多くあります。
医療
医療機器の開発においてもIoTは注目されています。医療の進歩はIoTによる恩恵が大きいと言えるでしょう。
膨大な診断、及び手術事例の記憶可能なAI診断、病状の早期発見のためのウェアラブル機器なども、IoT技術の恩恵です。また、医療関連の精密機器メーカーなどでもIoTは注目されています。
自動車メーカー
自動運転技術の開発の他、スマートフォンをカーナビ代わりに利用するための開発においてもIoTは注目されています。
自動車の快適な運転にIoTは役立つと期待されているため、自動車メーカーにおいてもIoTエンジニアは重宝されます。
IoTエンジニアに有利な資格
IoTエンジニアに資格は必須ではありませんが、スキルを可視化できる資格を持っていることは就職活動において有利にはたらくはずです。
IoTエンジニアを目指す人におすすめの資格を紹介していきます。
IoT検定
IoT検定とは、IoT制度委員会の「IoTに関わるすべての人の知識やスキルを可視化」を目的とした検定試験です。
資格を取得することで、やりがいのある仕事やコンサルタント的な立場を任せてもらえる可能性が高まります。
IoTシステム技術検定試験
モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)によって、IoT人材を対象に設けられた試験です。
この検定試験は、基礎、中級、上級の3段階レベルで認定されています。
情報処理安全確保支援士試験
情報処理試験の1区分として認められている試験です。
情報システム、及び組織に対する脅威や脆弱性の評価を行い、技術面、管理面における効果的対策を遂行できるセキュリティエンジニア、情報システム管理者を目指す人を対象にした試験となっています。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験
情報処理試験の中の1区分として認められている試験です。
家電、自動車の他、モバイル機器などといった製品に搭載するシステムの開発に関わる知識が問われる試験となっています。
ハードウェアとソフトウェアを組み合わせて構築を行い、求められる性能、機能、品質、セキュリティなどを実現できるエンジニアを目指す方が対象です。
IoTエンジニアの年収
2021年における日本人の平均年収は436万円と言われています。この金額に対して、IoTエンジニアは400万円から600万円で募集されている求人が多く、平均年収を超える年収を期待できるといえるでしょう。
IoTエンジニアはスキルや知識が必須の職業なので、平均よりも高い給料水準になっているといえます。
まとめ
本記事では、IoTエンジニアの仕事内容について解説してきました。私たちの生活において様々なモノにIoTが導入されています。そして、今後はIoTがさらに身近になると考えられています。
IoTエンジニアは私たちの暮らしを支える重要な存在です。社会における様々な場面で貢献することが期待されています。