AIが私たちの日常生活や職場へ急速に普及していることによって、「AIに仕事を取られるのでは?」と懸念する声も少なくありません。しかし、AIに代替えされる仕事がある一方、AIが普及することによって新しく誕生した仕事や、人手を求める仕事もあります。
そこで、本記事では、AIに関連する資格を取得するメリットやおすすめのAI資格を紹介していきます。これからの時代を生き残るために、時代のニーズに応じたスキルを身に付けることは、とても大切なこと。AI資格の取得を検討している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
AI資格を取得するメリット
AI資格を取得するとなると、金銭面でも時間的な面でも負担がかかります。AI資格の取得を迷われている方の中には、「AI資格を持っていても無駄にならないか」「AI資格を取ればメリットがあるのか」といった疑問を抱える方も多いでしょう。
そこで、AI資格を取得することで、どのようなメリットを得られるのか説明していきます。
スキルをアピールできる
AI資格を取得していれば、自分が持っているスキルを証明することができます。企業の採用面接の際、履歴書の資格欄に保有しているAI資格を書いておくことで、採用担当者に自分のスキルを知ってもらい、アピールポイントになります。
「AI資格はないけれど、その分野のスキルは持っているから大丈夫」と考える方もいますが、スキルは他者の目に見えるものではありません。AI資格を取っておくと客観的、かつ確実なスキルの保障になるだけでなく、スキルを可視化させることもできます。
自信に繋がる
AI資格に合格することで、「自分にはこんな能力があるんだ」「社会に必要とされている資格を持っている」と自信がつきます。また、合格を手にすることで、これまでの勉強の努力が実ったと喜びも感じられるでしょう。
自分の能力に自信を持って、就職活動/転職活動に挑むことができるはずです。
AI資格一覧
AI資格には受験資格が基本的にないため、年齢や職業などに関係なく受験することができます。また、AI資格は学生の方にも受験が認められています。資格によっては学割があるので、学生の方は受験料が安く、時間のある学生のうちにAI資格を取っておくと良いでしょう。
ここでは、AI資格の中でも厳選した6つのおすすめの資格について紹介していきます。
AI実装検定
AI実装検定は2019年4月にできた新しい試験です。AI実装力を0から測定できるので、AIについてこれから学んでみようという方の最初の一歩としておすすめできます。B級、A級、S級の3種類のレベルがあり、S級では、画像処理よりや有名モデルの実装など、実践的な技能が求められます。
主催
AI実装検定実行委員会
費用
2022年より下記に改定
・S級 一般:33,000円(税込) 学割:なし
・A級 一般:14,850円(税込) 学割:8,250円(税込)
・B級 一般: 9,900円(税込) 学割:5,500円(税込)
試験内容
数学、深層学習に関する基礎理論、プログラミング
開催場所
オンライン実施(自宅受験)
合格率
8割程度
公式サイト
AI実装検定
https://kentei.ai/
G検定
G検定はAI全般の知識を身に付けたい人におすすめできます。G検定の詳細は次の通りです。
主催
一般社団法人日本ディープラーニング協会
費用
一般:13,200円(税込)
学生:5,500円(税込)
試験内容
機械学習(マシンラーニング)、AIに関する基礎知識、深層学習
開催場所
オンライン(自宅受験)
合格率
61.5%
公式サイト
G検定
https://www.jdla.org/certificate/general/
E資格
E資格は、ディープラーニングを実装するエンジニアの技能を証明するための試験です。「AI最高峰」とも言われる試験なので、合格するためにはしっかりと対策を行う必要があります。E資格の詳細は次の通りです。
主催
一般社団法人日本ディープラーニング協会
費用
一般:33,000円(税込)
学生:22,000円(税込)
会員:27,500円(税込)
試験内容
深層学習、応用数学、開発及び運用環境、機械学習
開催場所
指定会場(全国各地)
合格率
合格率 74.53%
合格率は7割以上と高いですが、難易度が易しいわけではありません。業界未経験の方がイチから勉強して受かるには、相当の勉強量が必要です。
公式サイト
E検定
https://www.jdla.org/certificate/engineer/
ITパスポート
ITパスポートは、ITに関する基礎的な知識を持つことを証明する国家試験です。社会人はもちろんのこと、学生のうちに受験しておく方も少なくありません。IT全般の知識が問われるので難易度は高いですが、就活においても価値のある資格と言えます。ITパスポートの詳細は次の通りです。
主催
情報処理推進機構
費用
5,700 円(税込)
(2022年4月より7,500円(税込)に改定)
試験内容
AI・IoT・ビッグデータ、及び手法の概要、プロジェクトマネジメント、経営戦略・マーケティング・財務・法務といった経営に関する基礎知識、セキュリティとネットワーク
開催場所
指定会場(全国各地)
合格率
合格率54.5%
公式サイト
ITパスポート
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html
Professional Data Engineer
Professional Data EngineerはGoogle Cloudが認定する資格です。試験では、データ収集・変換、データ処理システムの構築と運用などを行える能力が求められます。
難易度が高いので、AIに本気で携わりたいと考えている方におすすめです。Professional Data Engineerの詳細は次の通りです。
主催
Google Cloud
費用
$200
試験内容
データ処理システムの設計、データ処理システムの構築と運用、機械学習モデルの運用、解決のための情報システムの品質の確保
開催場所
テストセンター、もしくはオンライン
合格率
そこそこ高い(非公開)
公式サイト
Professional Data Engineer
https://cloud.google.com/certification/data-engineer?hl=ja
まとめ
私たちの暮らしはAIと切っても切り離せなくなりつつあります。AIによって暮らしが便利になると期待される一方で、AIによって雇用の受け皿が少なくなることが懸念されています。
AI時代には、なくなる仕事だけでなく、これから新しく生まれる仕事もあります。IT関係の仕事や、AIに関係する仕事のニーズは高まっており、企業によっては深刻な人手不足の問題を抱えています。そのため、採用の門戸も開けており、新卒採用では文系の学生も歓迎されていたり、転職市場においては業界未経験であっても、スキルしだいでは採用されたりすることも少なくありません。
ご自身のが従事されている仕事について、「AIに仕事をとられる?」、「将来的に仕事がなくなるのでは?」といった不安を抱かれている方には、AI資格の取得をおすすめします。AI資格を取得することで、スキルアップできるだけでなく、将来の選択肢を広げることができるはずです。