ICカードや銀行のATMなど、生活の至るところにまで浸透しているIT技術。近年ますますIT化が進み、私たちの生活になくてはならないものになっています。
しかし具体的に「ITとは何か」と聞かれたら、答えられない方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、ITの基礎知識から、IT業界の種類や職種について徹底的に解説していきます。
ITやIT業界についてより深く知りたい方は、ぜひ本記事をご覧ください。
ITとは
IT(アイティー)はInformation Technologyの略で、直訳すると「情報技術」。ITとはコンピュータを使い情報を入手、保存、伝達するテクノロジーのことです。
例えば、Suica等のICカードやPowerpoint等のデータ作成・発表ツールもITの一部。これらは私たちの生活に深く馴染んでいるものですよね。加えて昨今ではミーティングもオンライン上で行われるようになり、IT化は今もなお進んでいる最中です。
ITに含まれる5種類の業界
ITを大きく分けると5つの業界に分岐しており、その業務内容も様々であることが分かります。ここからは、ITにおける5つの業界について解説していきます。
ソフトウェア業界
ソフトウェアとは、パソコンで様々な操作を行うプログラムのこと。ソフトウェア業界は、OS(オペレーティングシステム)や、アプリケーションソフトウェアなどの設計・開発が行われている業界です。
OSとは、コンピュータを作動させ、アプリケーションが稼働するベースの部分となるもの。iPhoneならiOS、MacならMacOSなど、機種によって作るOSも変わってきます。また、アプリケーションソフトウェアはWORDやEXCEL、スマホなどで使うアプリケーションを指します。
代表的な会社はMicrosoft、富士通、NTTデータなど。国内外を問わずシステムを開発することも多いので、国内企業にとどまらず外資系企業など様々な企業が存在し、事業内容や規模も多岐にわたります。
ハードウェア業界
ハードウェア業界では、スマホやタブレット、パソコンのデバイス及び周辺機器の製造から販売までが行われています。近年急速な普及を見せているIoTにも欠かせないものとなっているので、再び注目を集めている業界であると言えるでしょう。
近年のIoTで注目されているのは、音声に反応して音楽を聴かせてくれたり検索情報をお知らせしたりしてくれるスマートスピーカー。企業は生き残りをかけ、ハードウェアだけでなく、アプリケーションをはじめとするソフトウェアの開発にも奮闘しています。
インターネット、Web業界
インターネット、Web業界では、インターネットまたはWebの技術を駆使して様々なサービスを提供しています。
仕事内容は大きく分けると、インターネット広告やウェブサイト制作など企業向けにサービスを行う「BtoB」と、SNSやショッピングサイトの運用など個人向けにサービスを提供する「BtoC」の2種類になります。
代表的な企業としては、今や誰もが知るGoogleやamazon、facebookなど。これらの企業からも分かるように、インターネット、Web業界は単一の事業を集中的に行うのではなく、複数の分野に事業を展開している特徴があります。
通信業界
通信業界を簡単に言うと、電波や通信に関わるサービスを提供する業界のこと。5GやWi-Fi等、通信に欠かせない通信網を管理しています。
代表的な企業にドコモやau、ソフトバンクがあり、近年では楽天モバイルやUQモバイル等も参入してきています。
近年インターネットが急激な発展を遂げたのは、通信業界が担うスマートフォンや高速インターネット回線のおかげだと認識されています。通信業界は、IT業界全体の土台を支える業界とも言えるでしょう。
情報処理サービス業界
この業界は、クライアントにITシステムを導入するのが主な役割になります。業務内容はハードウェアの選定からソフトウェアの開発まで異なる業界を股に掛け、管理・保守まで手掛ける幅の広い内容となっています。
これらの業務を行う企業の総称を「システムインテグレーター」と呼びます。代表的なのはNEC、富士通、日本IBMが挙げられます。
IT業界の仕事
IT業界には様々な種類があることが分かりましたが、ITの仕事はどのようなものがあるのでしょうか。
そこで代表的なITの職種をいくつかご紹介します。どの仕事もIT化が進むこれからの時代ますます需要が高まっていくので、ブームの到来は間違い無しです。
システムエンジニア
システムエンジニア(SE)はシステム開発の工程の中で、設計をメインに行います。その中で、クライアントから求められているシステムがどういったものなのかを引き出す力が腕の見せ所になってきます。
設計が終わったら、クライアントが求めるものを作るためにメンバーに的確な指示を出します。そのため技術面だけではなく、ある程度のコミュニケーション力も求められます。
プログラマー
プログラマーはSEが作成した設計書にしたがって、PythonやJavaScript等のプログラミング言語を使ってコーディングをするのが主な仕事になります。チームでシステム開発にあたる場合は、SEが設計までやってくれたものをコーディングするだけで十分です。
近年では、比較的コードが簡単で分析ツールを構築できるPythonなどが人気です。ただし特にホームベージ設計などでC#など数年前に作成された言語での設計を求めるクライアントも多数見かけます。そのため構文が似ている言語を複数習得しておけば要望にも柔軟に対応できるでしょう。
Webデザイナー
Webデザイナーは、イラストや写真等を使ってWebサイトのデザインを考える仕事です。HTML等のプログラミング言語を駆使してソースコードを記述する程の技術力を要します。
それに加えて、ページ全体のデザイン性やどこにどのようなコンテンツを配置させれば深部まで誘導させられるかといったセンスも試されます。
ITコンサルタント
ITコンサルタントの仕事は、IT技術を駆使して企業の問題点を発見し、解決案を提示することです。
業界の動向や企業の経営状況等から隠れた課題を発見するため、優れた洞察力と豊富な知識が必要とされます。また、相手の信頼を獲得するために経験と実績も求められます。
セールスエンジニア
セールスエンジニアは、クライアントへ営業を行う際にITの技術を説明する仕事です。
また、システム導入後のサポートも行います。営業活動は同伴の営業職員がメインで行うため、技術の解説に集中できます。その一方でシステムエンジニアやプログラマーでも可能な業務なので、兼業という形で行われることが多いです。
まとめ
IT業界の仕事はこれからますます需要が高まっていくと同時に、得意不得意が表面化しやすい分野でもあります。興味がある方は、プログラミングの初歩的なところからチャレンジしていくのはいかがでしょうか。
またIT関連の仕事に就かない場合でも、ITの普及は凄まじいものなので詳しく知っておくことは重要です。生活をより便利にしてくれるツールなので、情報をどんどん吸収して暮らしをより豊かなものにしていきましょう。