求められる管理職像の変化 経営層と人事を調べてわかったこと

企業向けの教育研修事業と若年層向けの就職支援事業を展開する株式会社ジェイックは、経営者・役員・人事を対象とした「求められる管理職像の変化や管理職の課題」に関するアンケート調査の結果を発表した。

以下、プレスリリースより引用。

【20年前と現在における「求められる管理職像の違い」】
管理職のコミュニケーションスキルや人材育成、業務の進め方において、20年前に求められていたと思う内容、現在求められていると思う内容を聞いたところ、以下の回答となりました。

○「説得のコミュニケーション」から「対話のコミュニケーション」へ

まず、現在および20年前の管理職像において、「管理職には対話のコミュニケーションが求められると思う」と回答した人の割合は、現在の管理職像は20年前の管理職像と比べて21ポイント高く、「説得のコミュニケーションが求められると思う」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前の管理職像と比べて4ポイント低い結果となりました。現在の管理職には、「説得のコミュニケーション」よりも「対話のコミュニケーション」が求められていることがうかがえます。

「部下の管理と統制」から「強みや個性の重視・活用」へ

(管理職には)「部下の強みや個性の重視・活用が求められると思う」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前の管理職像と比べて11ポイント高く、「部下の管理と統制(が求められる)」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前のそれと比べて26ポイント低い結果となりました。現在の管理職は、「部下の管理と統制」よりも「強みや個性の重視・活用」が求められていることがうかがえます。

「叱咤激励による人材育成」から「承認による人材育成」へ

(管理職には)「承認による人材育成が求められると思う」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前の管理職像と比べて9ポイント高く、「叱咤激励による人材育成が求められると思う」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前のそれと比べて24.5ポイント低い結果となりました。現在の管理職には、「叱咤激励による人材育成」よりも「承認による人材育成」が求められていることがうかがえます。

「トップダウンの進行」から「ボトムアップの進行」へ

(管理職には)「ボトムアップの進行が求められると思う」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前の管理職像と比べて5.5ポイント高く、「トップダウンの進行が求められると思う」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前のそれと比べて25ポイント低い結果となりました。現在の管理職には、「トップダウンの進行」よりも「ボトムアップ進行」が求められていることがうかがえます。

「決められた業務を確実に推進」から「変化に合わせて柔軟に自走」へ

(管理職には)「変化に合わせて柔軟に自走させることが求められると思う」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前の管理職像と比べて29ポイント高く、「決められた業務を確実に推進することが求められると思う」と答えた人の割合は、現在の管理職像が20年前のそれと比べて7ポイント低い結果となりました。現在の管理職は、「決められた業務を確実に推進する」よりも「変化に合わせて柔軟に自走させる」ことが求められていることがうかがえます。

管理職層におけるリーダーシップやマネジメントについて、課題に感じていること

1位:「部下育成」(52.5%)、2位「部下とのコミュニケーション/関係構築」(39.5%)

「管理職層におけるリーダーシップやマネジメントについて、課題に感じていること」を質問したところ、1位「部下育成」が52.5%、2位「部下とのコミュニケーション/関係構築」が39.5%、3位「コンプライアンスやモラル意識」が30.0%、となりました。

管理職層におけるリーダーシップのリスキリングが求められる結果に

今回の調査結果について、20年以上にわたり企業の人材育成や採用支援に携わっている、当社常務取締役の近藤は、次のように述べています。

「20年前の管理職には、『部下の管理と統制』や『トップダウンの進行』が求められ、現在の管理職には、『対話のコミュニケーション』や『変化に合わせた自走』が求められる、という結果になりました。このように変化した理由として、時代の変化が挙げられます。

昭和や平成初期の頃は、マネジメントする上司が成功体験や正解を持っていたため、指示や命令のマネジメント・コミュニケーションが生産性高く成果をあげられる時代でした。

一方で現在は、先行きが不透明で将来の予測が困難なVUCA時代の中で、企業が成果を出すために、時代や顧客のニーズに合わせた進化が日々求められています。そのため上司は、現場にいる部下から顧客の声や要望、部下自身が感じていることを引き出し、意思決定する役割が求められています。

したがって、現在の管理職が部下をマネジメントするうえで重要なスキルは『対話力』と言えます。『対話力』を磨くことで、部下の心理的安全性を高め、忖度のない情報を引き出すことができるようになり、時代や顧客のニーズに合わせた意思決定ができるようになるのです。

現在の管理職は、昭和~令和にかけての時代の変化により、自身が受けてきたマネジメントとは大きく異なるマネジメントが求められています。そのため管理職が、昭和や平成型のリーダーシップから令和型のリーダーシップへ、『対話力』をリスキリング(学び直し)することが、企業の成長や、若手社員の定着・活躍に繋がると言えます。」

【調査概要】
調査名称:「求められる管理職像の変化や、管理職の課題」に関するアンケート調査

調査対象:経営者・役員・人事担当者
調査機関:株式会社アスマーク
調査方法:Webアンケート

調査期間:2023年9月22日~9月25日
回答者数:200名(40代以上161名、30代33名、20代6名)

◆株式会社ジェイック
代表取締役:佐藤 剛志
設立:1991年3月
資本金:2億6,107万円(2023年1月末現在)
本社所在地:東京都千代田区神田神保町1-101 神保町101ビル6F(東京本社・受付)
事業所:東北、名古屋、大阪、広島、九州、熊本オフィス、上海ジェイックマイツ
事業内容:フリーター・既卒・第二新卒者向けの就職・採用支援サービス「ジェイック 就職カレッジ®」
URL:https://www.jaic-g.com/

転載元:PR TIMES(株式会社ジェイック・プレスリリース)

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