株式会社R&Gは、社会人男女500人を対象に「やりたくない仕事に関する意識調査」を実施し、そのデータをランキング化した。
以下、プレスリリースより引用。
仕事していると、やりたくない仕事を任されたり依頼されたりすることがあります。「できれば断りたいけど、はっきり言えない」「仕方ないのでやるけど、より上手に乗り切る方法を知りたい」と悩む社会人も多いでしょう。
そこで今回、株式会社R&G( https://r-andg.jp/ )は、運営ブログ( https://r-andg.jp/blog/ )内において、社会人男女500人に「やりたくない仕事」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめました。
調査結果に対して、株式会社ワンストップ代行センター( https://tokyobenriya.com/ )代表取締役の戸村 徹平氏からご考察いただきました。
【調査概要】
調査対象:社会人男女
調査期間:2024年5月31日~6月5日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:500人(女性321人/男性179人)
回答者の年代:10代 0.4%/20代 20.4%/30代 39.2%/40代 27.2%/50代 10.2%/60代以上 2.6%
【調査結果サマリー】
- やりたくない仕事も「引き受ける」が約7割
- やりたくないのは「時間がかかる仕事」
- やりたくない仕事を乗り切る方法1位は「自分へのご褒美を決める」
●やりたくない仕事も「引き受ける」が約7割
社会人500人に「やりたくない仕事を振られたときにどうするか」を聞いたところ、「引き受ける」と回答した人が約7割にのぼりました。
会社や組織として必要な仕事であれば、渋々ながら引き受ける人も多いと考えられます。引き受けたあと、他の人に協力を依頼する人もいました。
一方で「理由をつけて断る」という人も1割以上。断る際の理由としては「他の仕事が忙しい」「他に適任者がいる」などが挙げられています。仕事を振られそうな雰囲気に気づいた時点で、他の仕事で忙しくしたり上司に近づかないようにしたりと、予防線を張る人もいました。
●やりたくないのは「時間がかかる仕事」
やりたくないと感じる仕事の1位は「時間がかかる(110人)」、2位は「苦手/強みを活かせない(86人)」でした。3位には「メンタルを削られる(60人)が続きます。
苦手な仕事も、時間がかかりがちです。時間的・精神的負担が大きい仕事は、多くの人が「正直避けたい」「やりたくない」と思うでしょう。
負担が大きくても、「誰かの役に立つ」「自分の評価が高まる」といったやりがいがあれば頑張れるかもしれません。ただ、面倒で大変だけど評価も感謝もされない仕事だと、モチベーションは下がってしまいますね。
<1位 時間がかかる>
・月末に発生する、請求書の締め作業。手間と時間がかかるから(30代 女性 事務職)
・業務ミスが発生したときの事後対応や報告。担当者への聞き取りや顧客への対応に時間がかかるからです(40代 男性 小売業)
時間がかかる仕事の例としては、事務系なら「月末の締め作業」、製造系なら「細かくて量が多い検査作業」などがあるでしょう。難しいクレーム対応なども、対応に時間がかかります。
特定の仕事に時間がかかると、残業になったり他にやりたかった仕事ができなくなったりしますね。定例の仕事であれ突発的な仕事であれ、時間がかかると予想されるときには、やりたくないと感じる人も多いとわかります。
<2位 苦手/強みを活かせない>
・マネージャーと経営陣が集まる会議で、進行役を務めること。人前で話をしたり注目を浴びたりするのが苦手だから(30代 女性 アパレルのショップ店員兼マネージャー)
・「顧客との折衝業務」「電話対応」「チーム作業」。コミュニケーションが苦手で対人業務を苦痛に感じるから(40代 男性 建物の設備管理)
多かったのは「電話や営業トークが苦手」「人前で話すのが苦手」という意見でした。苦手な仕事には自信がもてないのでやりたくないと考えてしまいがちです。
またフリーランスなど成果物のクオリティで評価される職業の場合、無理して苦手分野の仕事を受けて低クオリティのものを納品してしまうと、評価が下がるリスクも。そのため「評価が下がるなら、やらないほうがいい」と考える人も多いでしょう。
<3位 メンタルを削られる>
・顧客への電話連絡。断られたり切られたりすることが多く、ストレスがかかるから(20代 男性 整体師)
・顧客のクレーム処理。メンタル的に疲れるからです(40代 男性 アパレルメーカー勤務)
メンタルを削られる仕事の代表例は、「クレーム対応」です。
「顧客は自分ではなく会社に怒っているんだ」とわかっていても、クレームの窓口になって怒られるのは辛いですよね。自分に非がなく、同僚・部下のミスに対して代わりに謝罪するような場面では「どうして自分が対応しているのだろう」と感じることもあるでしょう。
他に「苦手な人と一緒に仕事すると、精神的に疲れるからやりたくない」という声もありました。上司や同僚だけではなく、常連さんや取引先に苦手な人がいるというケースもあるでしょう。
<4位 責任・プレッシャーが大きい>
・お客様に見せるような重要な資料の作成。ひとつでもミスがあると、責任が私にきそうだから(20代 男性 システムエンジニア)
・ミスの許されない重要な仕事は、責任が大きいので嫌です(40代 男性 製造業)
・振込作業。間違えたら顧客にも会社にも迷惑をかけるため、プレッシャーでしかないです(50代 女性 経理)
大きな仕事を任されたとき「信頼されている証だから、期待に応えられるように頑張ろう」と考える人もいます。
一方で「責任が大きすぎる仕事は負担なので、やりたくない」と感じてしまう人も。失敗は許されないと思って、追い込まれるからでしょう。
お金に関する仕事、顧客に関する仕事、教育係などにプレッシャーを感じている人も目立ちました。
<5位 本来自分の仕事ではない>
・上司がやることとされている、顧客先の上層部との折衝。若手を活躍させたいという体で、上司の仕事を押し付けているだけだと感じるから(20代 女性 電子メーカーの営業)
・誰かの代わりにやる雑用など、本来自分がやるべきではない業務。自分がやるべき仕事で常に手一杯なので、他人のために業務をやっている暇がない(30代 女性 広告制作会社のルート営業兼ディレクター)
・自分のカテゴリー以外の業務。契約範囲外なので(50代 男性 システムエンジニア)
他人の仕事を押し付けられることに拒否感をもっている人も多くなりました。
日々仕事していると、「担当者が急遽休みで、どうしても誰かが代わりにやらなくてはいけない」といった場面もあります。お互い様の精神でできる人もいますが、多忙だったり押し付けられ感があったりすると、正直やりたくないと思ってしまうこともありそうです。
<6位 意義・やりがいを感じない>
・意味があるのかわからない仕事。必要性がない仕事をするのは、無駄だと思うから(30代 女性 運送業の事務)
・自社のマニュアルや資料作り。既成のものがあるため徒労だと感じる(40代 男性 医療職)
・会議。必要性を感じない(50代 男性 プログラマー)
「慣習としてやっているけれど、意味がなさそうな仕事」「社会・組織に貢献しているのか不明な仕事」については、無駄だからやりたくないと感じてしまう人も多数。
とはいえ「意味のない仕事はやめましょう」と提案しても、快く検討してくれる上司や会社ばかりではありません。「効率化や改善」「他部署への異動」が見込めないなら、転職も検討しましょう。
<7位 他の人でもできる>
・掃除などの雑用。誰でもできる仕事(20代 女性 看護師)
・自分以外でもできる仕事を振られたとき。自分がする必要性を感じない(30代 男性 情報通信業)
・データをまとめるなどの単純な作業。誰でもできる作業で、自分がやらなくてもいいから(40代 男性 書籍編集)
「専門職・管理職なのに雑用をやらされる」「若手女性社員という理由だけで、お茶出しをさせられる」などの状況に不満を抱いている人もいます。保有しているスキルに対してレベルの低い仕事ばかりさせられるなら、ハラスメントを疑ってみる必要があります。
一方で「雑用や誰でもできるような仕事に、自分なりのアイデアを加えてみよう」と前向きに考えることも可能です。また仕事を振られたときに、なぜ自分にこの仕事をさせるのかと上司に確認してみると、納得できる答えが返ってくるかもしれません。
<8位 知識・経験が少ない>
・電話対応。敬語を正しく使えてるかわからなくて不安なので(20代 女性 保育園の調理員)
・顧客対応。普段あまり顧客と話さないので緊張する(40代 男性 製造業)
・法務対応。会計事務所なので法務も頼まれることが多いけれど、専門ではないので「なにか失敗したらどうしよう」と心配になる(40代 女性 会計事務所)
与えられた仕事に対して知識や経験が不足していると感じて、やりたくないと思う人もいます。自分が担当したとして最後までできるのかなと不安になるからでしょう。
及ばない部分が少しなら、「経験のためにやってみよう」「勉強しながらこなしてみよう」と思えるかもしれません。しかし、スキルが遠く及ばないと感じている場合、「やりたくない」「今はまだできない」という思いが強くなりそうです。
自分の能力を大幅に超えている仕事だと、業務時間が長くなりストレスを抱えると予想されます。
▽戸村徹平氏の考察
誰にとってもやりたくない仕事ってありますよね。特に時間がかかる仕事というのはすごく無駄なことをしている気持ちになるのではないでしょうか。
上司や発注者からのそのような仕事は仕事をしている以上はなくならないので、前向きな気持でいることが大切かもしれませんね。
それらの仕事をすることで、上司からの信頼を得られる、新しい発見につながるなど良い要素も見つかるかもしれません!
ぜひ、ポジティブな気持ちで向かい合ってみてはいかがでしょうか?
●やりたくない仕事を乗り切る方法1位は「自分へのご褒美を決める」
やりたくない仕事を乗り切る方法の1位は「自分へのご褒美を決める(73人)」です。2位「さっさと終わらせる(60人)」、3位「仕事だからと割り切る(56人)」が続きます。
心のもち方を工夫している人が多い結果になりました。「やりたくない」「苦手だ」という気持ちをすぐに変えるのは難しいですが、ご褒美を設定したり割り切ったりして乗り切る人が多いようです。
<1位 自分へのご褒美を決める>
・仕事終わりに、おいしいスイーツをたくさん買って帰ります(20代 女性 販売職)
・「やり切ったら自分の好きなものを買う」と考える(30代 女性 事務職)
・「終わらせたらおいしいものを食べよう」など、仕事後のご褒美を考えます(40代 男性 メーカーの品質管理)
自分へのご褒美にはモチベーションを上げる効果があります。具体的なご褒美としては、「好きなものを買う」「好きなものを食べる」などが挙げられました。
なお自分で用意するご褒美ではありませんが、人から感謝されることもご褒美になります。「みんながやりたがらない仕事をやれば、感謝されるだろう」「嫌な仕事だが、お客様や社会のためになる」と考えてみると、前向きになれそうです。
<2位 さっさと終わらせる>
・後回しにせず「始まりがあれば終わりもある」「なるようになる」と思って、さっさとその仕事をこなす(30代 女性 ピアノ調律師)
・時間を決めてなるべく早く終わらせる。嫌な時間は短いほうがいい(50代 女性 小売店スタッフ)
やりたくない仕事をつい後回しにしてしまう人もいます。
ただ、やりたくない仕事があとに控えていると、嫌な気持ちが長く続いてしまうデメリットもあります。そのため、嫌な仕事ほど先にやるという人も多くなりました。
できるだけ早く効率的に終わらせるための努力をしていると、いつの間にか「やりたくない仕事」が「得意な仕事」になることもあるでしょう。
<3位 仕事だからと割り切る>
・「会社にいて仕事をやれるだけやっていれば、お金を貰える」と思いながら、なんとか乗り切りました(20代 女性 アパレル製造業)
・「お給料を頂いているので」と思うようにしている(40代 男性 サービス業)
「嫌なこともあるのが仕事」「お金をもらっているのだから割り切ろう」と考える人も多数。「仕事だ」「お金のためだ」と割り切れると、プライベートで嫌な仕事を引きずりにくくなる効果もあります。
<4位 成長につながると考える>
・自分の成長にもつながると思い、なんとかやりきる(40代 女性 小売業)
・自分が苦手・億劫と感じることでも、慣れてくればあまり負担に感じなくなることもある。だから「自分の苦手を克服して上のステージに行くためのチャレンジだ」と思って、前向きに取り組む(50代以上 女性 自営業)
やりたくない仕事の経験を積むことで、スキルアップにつながるかもしれません。また「上司の尻ぬぐい」と感じる仕事は、自分が管理職になったとき役立つ可能性があります。
同僚がやりたがらない仕事を引き受けることで、仕事内容によっては周囲に差をつけることも可能でしょう。そのため、やりたくない仕事も将来の自分にとってはいい経験かもと前向きに考える人も多くなりました。
<5位 周囲に頼る>
・他の人も巻き込み、手助けしてもらいながらやっていく(20代 男性 子ども向け体操教室の講師)
・上手な人に助言を求めたり、アイデアをもらったりする(50代 女性 ECサイト運営会社の営業事務)
やりたくない仕事が、「やったことのない仕事」や「苦手分野の仕事」である場合には、周囲からのサポートが必要ですね。そのため、やりたくない仕事を任されたとき、ひとりで抱え込むのではなく周囲に助けを求める人もいます。
ただし周囲にサポートを求められるかどうかは、「職場の人間関係」「人手が足りているか」などにもよりそうです。
<6位 無心で仕事する>
・やらないと仕事が進まない。心を無にしてやる(30代 女性 管理栄養士)
・無になることです。考えると腹が立つからです(40代 男性 メーカーの人事総務)
「多すぎる仕事量のことを考えず、目の前にある作業に淡々と取り組む」「理不尽なクレームを半分聞き流し、できるだけ心にダメージを負わないようにする」といったシチュエーションが考えられます。
考えるとネガティブな感情が湧いてきて仕事の邪魔になるので、感情を殺している人も多いとわかりました。
<7位 しっかり準備する>
・話す内容をシミュレーションすることです。客観的な事実を伝え、主観を交えないように話しています(20代 男性 学童指導員)
・準備を徹底的にする(30代 男性 会計事務所勤務)
やりたくない仕事が「知識のない仕事」「自信のない仕事」の場合には、しっかり準備して乗り切る人もいます。例えば、緊張するプレゼンなどの場合には、しっかり準備して臨みたいと考える人も多いでしょう。
入念に準備し、失敗した場合にも備えておくことで、やりたくない仕事でも気持ちに余裕をもって取り組めそうです。
<8位 目標を設定する>
・達成すべき目標を明確に設定する。目標をもつことで、仕事の意義や重要性を再確認し、やる気を保てると思います(30代 男性 IT系)
・「何時までに終わらせる」など小さな目標を立てる(40代 女性 メーカーの事務職)
最終目標を設定する人もいれば、小さめの目標をいくつか設定する人もいました。
目標が大きすぎるとゴールが見えにくくモチベーションを保ちにくいので、最終目標を設定してから小さな目標を設定するのがおすすめ。小さい目標をひとつずつクリアしていくと、達成感を得やすく、やりたくない仕事も乗り切りやすくなります。
▽戸村 徹平氏の考察
自分へのご褒美が第1位というのは意外でした。たしかに大変だった仕事のあとのビールやスイーツというのはとても美味しく感じますよね!
そういう仕事を乗り切ったあとはご自身を精一杯ほめて甘やかしてあげたらいいと思いました!
●まとめ
「明らかに時間がかかって面倒な仕事」「苦手分野の仕事」に関しては、できればやりたくないと感じる人が多いでしょう。ただしやりたくない仕事を振られたときでも、仕事だから基本は引き受けるという人が多くなりました。
一方で「自分の能力をはるかに超えている」「時間が足りない」などの場合には、理由を説明して上手に断る人もいます。上司の性格や職場の状況にもよりますが、断る場合に「別の仕事で貢献する」「メインでは担当しないけれど、サポートする」などの条件を出せば、納得してもらえる可能性も高まるでしょう。
やりたくない仕事を乗り切るためには、周囲からアドバイスをもらったり、「ご褒美」「割り切り」などでメンタル面を整えたりして臨むのがおすすめ。またメンタル面を整えるためには、自分ひとりが面倒な仕事を押し付けられているという「不公平感」や、誰も手伝ったり気にかけてくれたりしないという「孤独感」が邪魔になります。
上記のように考えると、やりたくない仕事でも周囲からのサポートがあれば、比較的乗り切りやすいのかもしれません。助け合いができる職場なら、やりたくない仕事もスキルアップの糧にできる可能性が高まりそうです。
▽戸村徹平氏の総括
仕事をしている以上はどんな立場や職種になってもやりたくない仕事、雑務はなくならないと思います。
もし、やりたくない仕事を任されたときに、もし、予算がある場合は私達のような外部業者やフリーランサーを使う、あるいは、周囲の仲間や同僚に協力してもらい、さっさと楽しく済ませる方向で検討してみてもいいかもしれません。
また、上司が知らないAIツールを活用することでサクッと終えられるかもしれません。
ポジティブな気持ちでどんな仕事にも取り組み、周囲と良好な人間関係を築き、いつも協力やヘルプをお願いできるようにしておくのも自身の居心地のよい職場づくりに大切なことかもしれませんね。
◆株式会社 R&G
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創業:2015年9月
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